[ 政治・経済 ]
(2018/4/1 08:00)
【ワシントン時事】米国務省は30日、渡米希望者へのビザ(査証)発給に当たり、申請者にソーシャルメディア情報などの提出を求める方針を明らかにした。テロリストの入国阻止に向け、トランプ政権が掲げる「究極の入国審査」の一環。同日付の連邦公報に掲載され、60日間の意見公募を経て、行政管理予算局(OMB)が導入の是非を最終的に決める。
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、対象者は年間1470万人に上る見通し。公務での渡航者や、日本など38カ国に認められているビザなしでの90日以内の米国渡航者の申請では、除外されるとみられる。
提出が求められるのは、移民・非移民ビザの申請者が過去5年間に使用したソーシャルメディアのユーザー名のほか、携帯電話番号、メールアドレス、外国渡航歴など。対象となるソーシャルメディアは明示されていないが、ツイッターやフェイスブック、インスタグラムのほか、中国版ツイッター「微博」など外国拠点のサービスが含まれる可能性もある。
人権団体「全米市民自由連合」(ACLUI)は声明で、情報の提出について「言論の自由を破壊するもので、イスラム圏からの移民希望者が不当に狙い撃ちされる恐れがある」と批判している。
(2018/4/1 08:00)