[ 政治・経済 ]

【電子版】韓国・朴前大統領に懲役24年の実刑 ソウル地裁

(2018/4/6 16:30)

  • 韓国の朴槿恵前大統領(17年10月、EPA=時事)

 【ソウル時事】韓国最大財閥サムスングループからの収賄罪などに問われている朴槿恵前大統領(66)の判決公判が6日午後、ソウル中央地裁で開かれ、地裁は朴被告に懲役24年、罰金180億ウォン(約18億円)の実刑判決を言い渡した。検察側は懲役30年、罰金1185億ウォン(約118億円)を求刑していた。朴被告は公判を欠席した。

 共謀関係とされる親友の崔順実被告(61)は一審で懲役20年の実刑判決を受けているが、これを上回る厳刑が宣告された。

 地裁は判決で、「朴被告は、大統領の地位や権限を乱用し、企業の財産権をはなはだしく侵害した」と指摘した。さらに、「被告はすべてを否認し、反省せず、『だまされた』『自らの意思に関係なく行われた』と責任を転嫁した」と批判。「大統領が権限を乱用し、国政を混乱させる不幸が繰り返されないよう、相応の厳重な責任を問わざるを得ない」と述べた。

 公判はテレビ中継された。最高裁は昨年、主要事件の一、二審の判決言い渡しに関し、裁判長の判断で中継することができるように関連規則を改定、これを受けた初の事例となった。

  • ソウル中央地裁の外に掲げられた朴槿恵前大統領の肖像(6日、AFP=時事)

 地裁は、起訴内容のうち、サムスンからの収賄の一部について「賄賂性を認識していたとみるのは難しい」として無罪とした。一方で、崔被告らと共謀して設立した財団に対し、多額の出資を大企業に要求した強要罪や、公務上機密漏えい罪など大半について、有罪と認定した。

 朴被告は起訴内容を全面否認。昨年10月には、勾留延長決定に抗議し、弁護団が辞任。国選弁護人の選定後、公判は11月に再開されたが、朴被告は「健康上の理由」で出廷を拒否した。判決公判の中継についても「判決確定までは無罪推定という原則に反する」として、中継内容の制限を求める仮処分を申請したが、却下された。

(2018/4/6 16:30)

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