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[ エレクトロニクス ]
(2018/5/3 10:00)
【ニューヨーク=時事】米事務機器大手ゼロックスは1日、富士フイルムホールディングスによる買収に反対していた大株主2人と和解すると発表した。富士フイルムとの買収合意のみならず、同社との関係自体を見直す可能性を表明。半世紀以上続いた合弁事業の解消も辞さない構えを示した。
大株主の著名投資家カール・アイカーン、実業家ダーウィン・ディーソン両氏との間で和解案をまとめた。裁判所が承認すれば、ジェイコブソン最高経営責任者(CEO)のほか、キーガン会長ら6人も取締役を辞任。後任にはアイカーン氏らが推薦する候補が就く。富士フイルムとの関係や買収合意について、新経営陣は速やかに、解消や見直しを含む「戦略的代替案」を検討するとしている。
アイカーン氏らは、富士フイルムが1月末に発表した買収提案について「ゼロックスを過小評価している」と反発。他の株主に反対を呼び掛けるとともに、買収阻止に向け訴訟を起こすなどした。和解が決まれば、こうした活動を中止するが、富士フイルムとの係争は続ける。
ニューヨーク州の裁判所は4月27日、買収手続きの一時差し止めを命令。裁判所は、ジェイコブソンCEOが自らの地位を守るため、株主の利益を犠牲にして富士フイルムとの交渉をまとめたと認定し、容認した他の経営陣についても批判していた。
(2018/5/3 10:00)