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[ 科学技術・大学 ]
(2018/5/19 08:00)
国立極地研究所などの研究グループは18日、千葉県市原市にある77万年前の地層を、地質時代の代表地点に定める国際地質科学連合の審査が中断していることを明らかにした。代表地点に選ばれると、77万~12万6000年前の地質時代が「チバニアン」と命名される見通しだった。
日本国内の団体から「データに偽装、捏造(ねつぞう)がある」と疑義が示された。研究グループは同日までに、研究の正当性を訴える報告書を同連合に提出した。
市原市の地層は昨年11月、イタリアの候補を抑えて代表地点にふさわしいとされ、同連合がさらに審査中だった。今年4月に「古関東深海盆ジオパーク認証推進協議会」の関係者が、「現地の地層を示す『くい』が別の場所の地磁気データに基づいている」などと、同連合幹部やイタリアの研究者らに電子メールを送った。
研究グループは18日に都内で記者会見。2015年のくい設置当時は現地が調査中だったため、離れた地点のデータを使ったことを明らかにした。説明が不十分だったことは認めたが、火山灰の層から同じ時代の地層と確認されており、17年の現地データでも裏付けられているなどと反論した。(時事)
(2018/5/19 08:00)