[ ICT ]
(2018/5/22 16:00)
米アドビシステムズは電子商取引用ソフトを手掛ける米マジェントを16億8000万ドル(約1860億円)で買収することで合意した。米セールスフォース・ドットコムやオラクルから電子商取引分野の一部業務を奪うことを目指している。
アドビの21日の発表によると、今回の買収規模は同社としては過去3番目に大きい。デジタル広告の設計や電子商取引向けウェブサイト作成、他のオンライン上の顧客体験の設定、取引手続き完了を目的としたエンドツーエンドのシステム構築が買収の狙いだ。
マジェントはオンラインストアの開設・運営やネット上での購入・発送・返品管理向けのソフトを提供する。また業者がソーシャルメディアの広告経由で商品を販売するのも支援し、この分野でショッピファイと競合する。同社の顧客にはキヤノンやロゼッタストーンなどが名を連ねる。
マジェントは米イーベイが2015年に売却。それ以降、プライベートエクイティ(PE、 未公開株)投資会社ペルミナ・ホールディングスが後ろ盾になっていた。買収手続きは当局の承認を待ってアドビの第3四半期(6-8月)に完了する見通し。
アドビは2021年度までで80億ドルの自社株買い計画も発表した。事業から将来得られるキャッシュフローを充てる見通しで、今年度の決算には大きく影響しない。アドビの発表によると、19年度までに25億ドル相当を購入する現行の自社株買い計画を拡大する形となる。(ブルームバーグ)
(2018/5/22 16:00)