- トップ
- 商社・流通・サービスニュース
- 記事詳細
[ 商社・流通・サービス ]
(2018/6/21 13:00)
米ウォルト・ディズニーは、米21世紀フォックスのエンターテインメント資産に対する買収提示額を713億ドル(約7兆8500億円)に引き上げた。同じく同資産の買収を目指している米コムキャストの提示額を上回る。
ディズニーによる新たな買収案は1株当たり38ドルで、同社が昨年12月に提示した額を10ドル程度上回り、コムキャストが先週提示した額より3ドル高い。フォックスはこの新たな買収案を受け入れ、コムキャストによる650億ドルの買収案より柔軟性があり、中身も充実していると評価した。
ただ、コムキャストが条件を引き上げて再び買収案を提示する機会はまだ残されている。ディズニー、コムキャストとも、フォックスのエンターテインメント資産獲得によるコンテンツ拡充や海外への拡大を目指している。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、ポール・スウィーニー氏はディズニーによる最新の買収提案について、ボブ・アイガー最高経営責任者(CEO)は「極めて積極的に動いた」と述べ、コムキャストとしては対応が難しくなる可能性があると分析した。コムキャストは、現在の買収案でも既に債務が大きく増加する見通しとなっている。(ブルームバーグ)
反トラスト当局の承認獲得か
米ウォルト・ディズニーは米21世紀フォックスのエンターテインメント資産に対する713億ドル(約7兆8500億円)の買収案について、反トラスト当局の承認を近く獲得する見通しだと、事情に詳しい関係者が明らかにした。同じく買収案を提示している米コムキャストとしては極めて厳しい展開となる可能性がある。
関係者によれば、米司法省は早ければ2週間で承認する見通し。この関係者は、同省の精査が機密だとして匿名を条件に語った。ディズニーは買収に伴う競争上の問題に対処するため、一部資産を売却することに同意しているという。
司法省とフォックスはコメントを控えた。ディズニーの担当者にもコメントを求めて連絡を取ったが、これまで返答はない。(ブルームバーグ)
(2018/6/21 13:00)