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[ 自動車・輸送機 ]
(2018/7/2 16:00)
欧州の航空機メーカー、エアバスはプラット・アンド・ホイットニー製エンジンを搭載したナローボディー機A320neoの今年の引き渡し目標を達成できない見通しだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。エンジンを巡る問題で出荷が約3カ月止まったためだという。
部外秘の情報だとして匿名を条件に話した関係者の1人によると、エアバスは従来予想を30-40機下回る納入を見込んでいる。同社は年内にプラット製エンジン搭載のA320neoを約210機引き渡す計画だった。米ユナイテッド・テクノロジーズ傘下のプラットが現行水準を上回ってエンジンを生産すれば目標に近づく可能性はある。プラットのエンジンはA320neoにとって2つあるオプションのうちの一つ。
A320neoの納入遅延でエアバスとプラットは顧客からペナルティーの支払いを請求される恐れがある。また、全体の生産強化に向けたエアバスの取り組みも圧迫される見込み。昨年の引き渡し遅延を受けて、同社はその遅れを今年取り戻す計画だった。
エアバスは先月、エンジンのナイフエッジシールに問題が生じたことで多数の航空機がエンジンを積まずに駐機した状態にあり、引き渡し管理でコスト増を見込んでいると説明していた。同社は発表文で、全モデルで計800機を今年出荷するとの目標全体はなお達成可能だと説明したが、A320については詳細なコメントを控えた。エアバスは今週、6月の受注・引き渡し機数を公表する予定。
関係者の1人によれば、同社は仏サフランと米ゼネラル・エレクトリック(GE)の合弁CFMインターナショナル製エンジンのA320neoをさらに210機程度出荷する計画。プラットにコメントを求めたが、返答はなかった。(ブルームバーグ)
(2018/7/2 16:00)