[ オピニオン ]
(2018/7/10 05:00)
2018年の訪日外国人旅行者数が初めて3000万人を突破する可能性が大きくなった。5年前に初めて1000万人を超えたことを考えると、この間の順調な伸びに驚きを禁じ得ない。
訪日外国人旅行者数が増加している背景にはさまざまな要因がある。ビザ発行要件緩和をはじめ、格安航空会社(LCC)の日本便が増加したこと、さらに日本の魅力をアピールする観光プロモーションなどが功を奏したと言えよう。
外国人旅行者といえば、3大都市圏の量販店などで電気製品や化粧品・医薬品を爆買いする姿が報じられるケースが多かった。しかし、今年3月に限ってみると、3大都市圏の外国人宿泊者数の増加率が10%に満たなかったのに対し、広島県が70%、徳島県、石川県が60%超と地方都市が大きく伸びた。
広島県の伸びの背景にはオバマ前大統領の広島訪問が大きく影響したようだが、観光庁が地方の魅力を紹介する事業に力を入れたことも外国人の増加につながったようだ。
東京五輪・パラリンピックが開かれる20年には訪日者数を4000万人とする政府目標の達成も視野に入ってきた。宿泊施設の充実も含め、豪雨被害にあった地域の一日も早い復旧を願うばかりだ。
(2018/7/10 05:00)