[ ICT ]
(2018/7/19 10:30)
米グーグルに対して欧州連合(EU)は43億ユーロ(約5700億円)の制裁金を科し、基本ソフト「アンドロイド」対応端末での検索やブラウザアプリの搭載方法を変更するよう命じた。この金額はオランダが毎年EUに拠出する額に匹敵し、競争法違反の制裁としては世界で例のない規模。
EUの行政機関である欧州委員会はまた、グーグルが端末メーカーとの間で「違法な慣行」を取り決めていることについて、90日以内に是正するよう求めた。同委員会によると、グーグルは同社のサービスがユーザーに最初の選択肢となるようメーカーと契約していた。
欧州委のベステアー委員(競争政策担当)は、「グーグルは検索エンジンの圧倒的な地位を固める手段として、アンドロイドを利用した」との声明を電子メールで発表。「こうした慣行は競合企業のイノベーションと実力による競争を排除した」と主張した。
グーグルはこれを不服として、即座に提訴する意向を示した。同社広報担当のアルバーニー氏は「アンドロイドはすべての消費者に選択肢を増やしてきたのであり、少なくはしていない」とのコメントを電子メールで発表した。
制裁額は過去最高に上るものの、グーグル親会社アルファベットの2017年売上高が1109億ドル(約12兆5300億円)だったことに照らせば、16日間の売り上げ分にすぎない。
(2018/7/19 10:30)