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[ 商社・流通・サービス ]
(2018/7/19 14:30)
米アマゾン・ドット・コムが年に一度プライム会員向けに実施するセール、「プライムデー」は4回目となった今年、世界各地から買い注文を集めた。サムソナイトのスーツケースなど有名ブランドの商品を割引販売し、在庫一掃セールのイメージが強かった過去からの進化を鮮明にした。
18日のアマゾン発表によると、プライム会員が購入した商品の数は合計1億点を超え、これまでのプライムデーやサイバーマンデー、ブラックフライデーのどれよりも多かった。
36時間にわたった今回のセールは、2015年の初回プライムデーとの違いが際立つ。当時の買い物客は、あまり大した特売品がなく在庫一掃セールのようだという不満の声をソーシャルメディアで漏らしていた。だが今年は商品ラインアップを拡充し、送料割引や動画ストリーミング視聴といった特典にひかれて年会費を払うプライムメンバーと、こうした商品を結び付けるアマゾンの強みを見せつけた。今年のプライムデーでは合計34億ドル(約3800億円)の支出が見込まれており、多くのブランドは大幅値引きに応じ、広告料を払ってでも売り上げを増やす方が賢明だと判断した。
ブーメラン・コマースのデータによると、プロクター・アンド・ギャンブルの洗濯洗剤「タイド」が25%オフ、キャロウェイゴルフ製ゴルフクラブやアクセサリーが50%オフ、アンダーアーマーの衣料品やスニーカーが約40%オフで販売された。
ブーメランのグル・ハリハラン最高経営責任者(CEO)は、「アマゾンと主要ブランドの間の共生関係はプライムデーのステータスを高めただけでなく、電子商取引の強化に真剣なこうしたブランドに箔(はく)を付けた」と指摘した。
アマゾンはまた、プライムデー開催中の16日にプライム会員になった人の数はこれまでのどの日より多かったと明らかにした。
同社はプライムデーの売り上げに関する数値を公開しない。電子商取引での価格設定用ソフトウエアを販売するフィードバイザーのデータによると、最初の12時間での売上高は前年比で89%増加した。開始直後に技術的問題が発生し一部の客が買い物できない状態に陥ったにもかかわらず、大幅な売り上げ増を成し遂げた格好だ。
アマゾンは技術問題があったことを認めたが、まだ原因を説明していない。(ブルームバーグ)
(2018/7/19 14:30)