[ 自動車・輸送機 ]

【電子版】大韓機エンジン出火事故、破断部品に設計許容値5倍のずれ 運輸安全委

(2018/7/26 12:00)

  • 左エンジンから出火する大韓航空機(16年5月、羽田空港=運輸安全委員会・時事)

 大韓航空機(ボーイング777-300型機)が2016年5月、羽田空港で離陸滑走中に左エンジンから出火し、脱出の際に乗客が軽傷を負った事故で、運輸安全委員会は26日、原因はエンジンを製造する際に、構成部品の一部で設計上許容値の5倍のずれが生じたためだったと発表した。

 このずれにより、部品に亀裂が生じ、金属疲労で拡大して破断。重さ約1.9キログラムの破片がエンジンを覆うケースを貫通した衝撃などで、燃料や潤滑油が漏出し、高温部に接触して発火したと推定されるという。

 運輸安全委によると、米プラット・アンド・ホイットニー社が左エンジンを製造した04年、エンジン内の高圧タービンを構成する部品のU字形溝で最大許容値の0.05ミリを超える0.254ミリメートルのずれができていた。

  • 破断したエンジン部品(運輸安全委員会・時事)

 当時、この部分は重点検査箇所として指定されておらず、同社はずれを見逃した可能性がある。大韓航空も発生した亀裂を検査で見つけられなかった。

 事故は16年5月27日に発生。羽田発韓国・金浦行きの大韓機2708便でエンジン出火の警報が作動したため、滑走路上で停止した。乗客乗員319人が搭乗していたが、脱出シューターで避難。この際に乗客計319人が打撲や捻挫、かすり傷などの軽傷を負った。(時事)

(2018/7/26 12:00)

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