- トップ
- 自動車・輸送機ニュース
- 記事詳細
[ 自動車・輸送機 ]
(2018/8/13 14:00)
サウジアラビアの政府系ファンドは米電気自動車メーカー、テスラ非公開化というイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の計画の一環で協議を行っており、同社の重要な株主になる可能性がある。同ファンドの計画を知る複数の関係者が明らかにした。
匿名を条件に同関係者が語ったところによると、この政府系ファンド、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)はここ数カ月でテスラ株を5%をわずかに下回る水準まで買い増しており、株式非公開化となる可能性のある今回のディールにどのように関われるかを探っている。協議は、マスク氏が7日に非公開化検討とのツイートをする以前に始まっていた。
PIFはテスラへの投資を、サウジ経済の原油依存をヘッジするための戦略的手段の一つと見なしていると同関係者は話す。同社株をさらに買い増すかどうか、その場合の規模について確定的な結論には至っていないものの、協議は続いているという。
マスクCEOが非公開化に向けた資金を確保したとツイッターに投稿したことについては、多くの投資家から疑問の声が上がっている。マスク氏はテスラ株を約20%保有しているが、一般株主から株式を買い取るには600億ドル(約6兆6500億円)余りの資金が必要となる。PIFとテスラはコメント要請に応じなかった。(ブルームバーグ)
ソフトバンク、17年にテスラと投資協議 合意できず
米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が掲げる株式非公開化の計画を巡り、ウォール街では誰が同CEOと手を組み資金を提供するかに関する臆測が飛び交っているが、候補の1社と目されていたソフトバンクグループはそうした取引に参加する計画はない。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
同関係者によると、ソフトバンクは2017年に投資の可能性を巡ってマスク氏と協議したが、こうした計画を再検討する意思はない。詳細が公表されていないことを理由に匿名を条件に語った。
ソフトバンクが関心を持たない理由には2つの要素があると同関係者は説明。ソフトバンクは既に将来の自動車のあり方への賭けを行っており、配車アプリの滴適出行やウーバー・テクノロジーズ、シンガポールのグラブに出資している上、5月にはビジョン・ファンドを通じてゼネラル・モーターズ(GM)の自動運転車部門クルーズに22億5000万ドル(約2490億円)を投資すると発表した。
また、電気自動車(EV)市場で以前は明らかなリーダーだったテスラが競争激化に見舞われ、量産化目標をまだ達成できていないことも背景にある。ソフトバンクの広報担当者はコメントを控えた。
テクノロジー分野を中心に投資する約1000億ドル規模のビジョン・ファンドは、最近ではシェアオフィス運営会社ウィーワークや食事宅配サービス会社ドアダッシュに投資している。ソフトバンクはテクノロジー分野で今最も重要な投資家と自称してきただけに、テスラの非公開化計画への参加見送りを決めたのは注目に値する。(ブルームバーグ)
(2018/8/13 14:00)