[ オピニオン ]
(2018/8/14 05:00)
今年の夏も自然災害が相次いでいる。被災した際には日常生活を取り戻すためライフラインの復旧が先決となるだろう。西日本を襲った記録的な豪雨では浸水地域が広かっただけに、飲料水や家財の後片付けなどに必要な水道の早期復旧が切望された。
水道に比べると電気は比較的早く復旧したようだ。災害時だけではないが、電力会社は停電から早期復旧するノウハウにたけている。東京電力パワーグリッド神奈川総支社(横浜市中区)の変電所や制御所を見学する機会があり、その一端に触れることができた。
日本は世界的に停電の頻度は低い。それでも台風などで各家庭に電気を送る配電線が切れるなどで停電が発生することがある。そんな時に他の配電線と接する自動化開閉器を遠隔操作して復旧地域の拡大を図る一方、停電原因となった事故点を絞り込む。そのため昔に比べると復旧までの時間が格段に早くなった。
電気事故をもたらす災害として雷もある。架空送電における電気事故の約半数が雷とのデータもある。同じ電気だけにやっかいだが、対策もあって事故は減少傾向にあるようだ。
電気などライフラインのありがたみを日々感じながら、来るべき災害への備えを万全にしたい。
(2018/8/14 05:00)