[ ICT ]
(2018/8/21 12:30)
米アップルは新型の低価格ノートパソコン(PC)と、小型デスクトップPC「Mac mini(マック・ミニ)」のプロフェッショナル仕様のアップグレード版を年内に発売する。計画に詳しい複数の関係者が明らかにした。
製品がなお開発中であることを理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、新型ノートPCは、現行の「MacBook Air(マックブック・エア)」に似ているが、スクリーン周囲のベゼル(枠)はさらに狭くなる。ディスプレーは引き続き13インチ前後で、アップルが他の製品で採用する高解像度「Retina」を搭載する。アップルの広報担当ビル・エバンス氏は、コメントを控えている。
現行のマックブック・エアは価格が1000ドル(約11万円)で、アップルのノートPCで唯一、高解像度スクリーンを搭載していない。同製品は昨年、高速プロセッサーのオプションを付けてアップデートされたが、大幅な改良は数年間行われていない。2015年に投入した12インチ型マックブックはマックブック・エアの代替品になると目されていたが、価格が1300ドルからの設定のため手が届かない消費者もいる。新型マックブック・エアは廉価なアップル製コンピューターを求める消費者やノートPCを一括購入することが多い教育機関に照準を合わせる。
アップルは新型マックを秋に発売するが、新型「iPhone(アイフォーン)」の投入後の10月に行うケースが多い。マックは前年度の同社売上高の11%強を占め、「iPad(アイパッド)」を上回っている。売り上げは安定しているが、最近のアップデートを巡っては一部の忠実なユーザーがプロのニーズを満たしていないと不満を漏らしていた。
アップルはこれに対応し、高性能機種「iMac Pro(アイマック・プロ)」や、キーボードを刷新し高速プロセッサーのオプションを付けた新型「MacBook Pro(マックブック・プロ)」を投入したものの、今年4-6月(第3四半期)のマック販売は370万台と、10年以来最低だった。
アップルは約4年ぶりにマック・ミニをアップグレードする計画。スクリーンやキーボード、マウスのないデスクトップPCの同製品は比較的低価格のため支持されており、アプリ開発者やサーバー管理者に人気がある。関係者によると、今年のモデルは主にプロユーザーに焦点を合わせており、ストレージやプロセッサーの新たなオプションによって価格は従来機種より高くなる公算が大きいという。(ブルームバーグ)
(2018/8/21 12:30)