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[ 環境・エネルギー ]
(2018/10/12 18:00)
九州電力は12日、太陽光の発電事業者に対し、発電の一時停止を求める「出力制御」を13日に実施すると発表した。電力の供給が需要を上回り、大規模停電が起こるのを回避する。停止要請は、離島を除き、国内で初めてとなる。
九州地方では13日は晴天が見込まれ、太陽光の発電量が急増すると予想される。一方、秋の過ごしやすい季節で冷房の利用が減る中、土曜日で工場などの稼働が少ないため、電力使用量は平日に比べ大幅に減少する。
電力供給が需要を上回り、需給バランスが崩れれば、大規模停電の原因となる。出力制御により、過剰な発電を抑え、需給バランスを維持する。
九電によると、制御するのは午前9時から午後4時。余剰電力がピークに近い午後1時の需給予想では、揚水発電や他地域への送電に使う電力を含めた総需要は1250万キロワット。これに対し、制御しない場合の供給力は1293万キロワットになる。
余剰の43万キロワット分について、九電は12日、契約している太陽光発電約2万4000件のうち、9759件に出力制御を要請した。同社は13日朝の最新の気象データを基に、最終的に制御する量を確定するとしている。
記者会見した九電の和仁寛・電力輸送本部部長は「(需給バランス確保のため)火力発電を抑制するなど総動員している」と説明。長期的な見通しについては「春や秋、年末年始、連休に実施する可能性は否定できない。事業者間の公平性を確保していく」と述べた。(時事)
(2018/10/12 18:00)