[ オピニオン ]
(2018/10/23 05:00)
中間管理職向けの社員研修を受講するため東京の本社に出向いた。なんとなく涼しく感じられる土曜日、会社の会議室に集まった約20人の同僚たち。入社年次も部署も違えど、社内におけるポジションはほぼ同じである。
「みんな、年をとったなぁ」と感じた。白髪になってしわが増え、立ち居振る舞いも落ち着いている。久しぶりに会っても、体調がどうとか部下がどうとか年相応の地味な話ばかり。
日ごろ、自分が年をとったと感じることはあまりなかっただけに、他人から見れば自分もおじさんになったんだなと軽いショックを感じた。鏡に映った自分の顔も、毎日見ていると変化に気づきにくいのだ。
気持ちは若いということだ、と思い直しもした。あるいは大人になりきれていないだけか。昔に比べて愚痴っぽくはなり、気づけば何か周りのことに毒づいている。思うようにならないことが増えたせいかもしれない。
普通の日々を過ごしながら、みなこうしてじわじわ年をとっていく。だが改めて考えてみれば、10年後の自分から見てみればまだ若いではないか。そう考えて、今しかできないことをやろうと気を取り直した。次に何かで同世代が集まる時には、せめて若い方に見られたい。
(2018/10/23 05:00)