- トップ
- エレクトロニクスニュース
- 記事詳細
[ エレクトロニクス ]
(2018/10/29 15:00)
巨大ODMメーカー、中国系コンソーシアムから取得
オランダの半導体メーカー、ネクスペリアをほぼ無名の中国企業、聞泰科技(ウイングテック)が252億元(約4100億円)で買収する。米国が中国のテクノロジー分野での台頭に懸念を示す中で、米当局の承認が必要となる大型案件だ。
聞泰科技は効率的かつ最終的にネクスペリアの株式75.86%を取得する。聞泰科技は自社について、世界最大級のスマートフォンメーカーだと説明している。ネクスペリアはNXPセミコンダクターズが2016年に中国の投資家から成るコンソーシアムに売却していた。
中国は外国製テクノロジーへの依存から脱却しようと、国家安全保障に不可欠とされる半導体に巨額の資金を投じているが、ネクスペリア買収は安全保障に絡んだ投資案件を審査する対米外国投資委員会(CFIUS)の承認が必要となる。トランプ米大統領は中国が知的財産を不公正に入手していると主張しており、中国勢によるテクノロジー取得を巡り懸念が広がっている。
聞泰科技はテクノロジー業界以外ではほとんど知られていない。06年に中国の通信機器メーカー、中興通訊(ZTE)の元幹部が設立。米アップルの「iPhone(アイフォーン)」の組み立てを請け負っている台湾の鴻海精密工業のように、他社向けの機器を製造しているODM(設計・製造)メーカー。聞泰科技の株式は4月から売買停止になっている。(ブルームバーグ)
(2018/10/29 15:00)