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[ 科学技術・大学 ]
(2018/10/30 17:30)
人工構造物として史上最接近 4300万km内通過
【ワシントン=時事】米航空宇宙局(NASA)は29日、太陽探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」が米東部時間同日午後1時(日本時間30日午前2時)すぎ、人工の構造物として、これまでで最も太陽に近づいたと発表した。正確な距離は発表していないが、1976年4月にNASAと西ドイツ(当時)の探査機「ヘリオス2号」が打ち立てた約4300万キロメートルの記録を破ったという。
今年8月に打ち上げられたパーカー・ソーラー・プローブは、太陽を周回しながら24回にわたり接近を試みる計画。最初の接近は今月31日からで、2024年には太陽表面から600万キロメートル余りにまで迫る。
プロジェクト責任者を務めるジョンズ・ホプキンス大応用物理学研究所のアンディー・ドライズマン氏は「打ち上げから78日で、過去のどの探査機より太陽に近づくことができた。最初の接近はこれからだが、とても誇らしい」と話している。
パーカー・ソーラー・プローブは小型車ほどの大きさで、太陽から高速で噴き出る粒子「太陽風」などを観測。搭載機器を高温から守るため、厚さ11センチメートル強の特殊な断熱シールドで覆われている。
(2018/10/30 17:30)