[ 政治・経済 ]
(2018/11/19 05:00)
【パリ=時事】フランスで17日、自動車燃料税の増税や燃料価格高騰に抗議するデモが全国約2000カ所で行われ、仏メディアによると、約28万2000人が道路を遮断するなどした。東部サボワでデモに参加した女性1人が車にひかれて死亡。全国で200人以上が負傷した。
参加者が道路工事の際などに使用する安全ベストを着用することから、デモは「黄色いベスト運動」と呼ばれる。特定の主催者はおらず、インターネット交流サイト(SNS)などを通じて自然発生的に行われた。公共交通機関が少なく自家用車の使用頻度が高い地方で特に参加者が多かった。
仏政府は気候変動対策の一環として、燃料税の段階的な増税を進めている。パリのエリゼ宮(大統領府)周辺には17日午後、約1200人が集まりマクロン大統領に抗議。治安部隊が催涙ガスを使った。カスタネール内相は仏メディアに対し「(国民に)注意と警戒を呼び掛ける」と語った。
(2018/11/19 05:00)