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[ 科学技術・大学 ]
(2018/12/10 08:00)
【北京=AFP時事】中国は8日午前2時23分(日本時間同3時23分)、月の裏側への着陸を目指す無人探査機「嫦娥(じょうが)4号」を四川省の西昌衛星発射センターから「長征3Bロケット」で打ち上げた。国営新華社通信が伝えた。月の裏側はいまだ探査機が到着したことはなく、成功すれば中国が世界初となる。
新華社は打ち上げが成功裏に行われたことを報じ、「月の探査で新しい一章を切り開いた」と称賛した。探査機は中国の6つの実験のほか、外国から請け負った4つの実験を行う。この中には低周波の無線通信実験、鉱物実験、放射線実験、食物の種の植栽実験などが含まれるという。
月の裏側は地球から見て真裏に当たるため探査機との通信が困難。そのため、中国は5月に地球と探査機の中継役となる衛星を打ち上げている。平らな地面が広がる月の表側と異なり、裏側は山岳地帯で着陸は容易でない。
ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのマクドゥエル研究員は「中国は直近20年で、1960~70年代に米国と旧ソ連が成功したように、宇宙開発分野での世界初を次々と成し遂げている」と指摘した。
中国にとっては2013年の月面探査機に続く2度目の月探査となる。中国は来年にも、もう一つの探査機「嫦娥5号」を打ち上げ、月のサンプルを地球に持ち帰る計画を立てている。
(2018/12/10 08:00)