[ ICT ]
(2018/12/13 12:00)
米アップルに部材を供給するサプライヤーは、米国が中国からの輸入品に賦課する関税を大幅に引き上げた場合、「iPhone(アイフォーン)」生産を中国から移管することを検討している。しかし、アップルは当面、動く計画はない。アップルの事業方針に詳しい関係者が明らかにした。
非公開情報だとして匿名を条件に述べた関係者によると、米国がスマートフォンに対して10%の輸入関税を賦課するのであれば、アップルは現行の生産体制を維持するが、関税比率が25%に設定された場合は考え直す必要がある。
アイフォーンは鴻海精密工業が過半数の生産を請け負い、中国で組み立てて世界各地に出荷している。アイフォーンはこれまでのところ米中報復関税の争いに巻き込まれていないが、トランプ大統領は先月、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、中国製のスマートフォンやノートパソコン(PC)に関税を課す可能性に言及した。
RBCのアナリストのアミット・ダリヤナニ氏が11月28日付のリポートで指摘したところによると、トランプ氏が示唆したように中国で製造されたすべてのハードウエアに10%の米関税が課され、そのコストをアップルが吸収した場合、アップルの1株利益減少はわずか1ドルで済む可能性がある。しかし25%の関税となった場合、減少幅は2.50ドル前後と見込まれる。(ブルームバーグ)
(2018/12/13 12:00)