[ 政治・経済 ]
(2018/12/27 08:00)
【ニューヨーク=時事】26日のニューヨーク株式相場は、4営業日にわたる株価急落で値ごろ感の出た銘柄に買い戻しが入り、急反発した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前営業日終値比1086.25ドル高の2万2878.45ドルで終了。1日の上げ幅としては史上最大となった。ハイテク株中心のナスダック総合指数は同361.44ポイント高の6554.36で終わった。
ダウは24日までの4営業日で1800ドル超下落。26日のダウは取引序盤にマイナス圏で推移する場面もあったが、買い戻しの動きが広がり、上げ幅を拡大した。
投資家心理を和らげたのは、好調な米年末商戦を示す統計。米クレジットカード大手マスターカードが発表した調査によると、米国の今年の年末商戦の売上高は前年比5.1%増の8500億ドル(約94兆円)と増加率は過去6年で最大となった。これを受け、アマゾン・ドット・コムが急伸したほか、ウォルマートなど小売り大手株が軒並み上昇し、相場をけん引した。
24日の市場では、トランプ大統領によるパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の解任観測が株価急落の一因となった。ハセット米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長は26日、米紙のインタビューで「大統領はパウエル議長と政策の相違はあるが、議長職は100%安全だ。大統領はパウエル氏を解任する意思はない」と述べ、不安の沈静化を図った。
市場からは「金融大手6社の首脳と緊急協議したムニューシン財務長官のちぐはぐな対応などトランプ政権の混乱ぶりという余計なニュースが株価の下落を増幅させた。それだけに26日は反発の幅が一段と大きくなった」(準大手証券)と指摘されていた。
(2018/12/27 08:00)