[ 政治・経済 ]
(2019/2/10 07:00)
米国のゴードン・ソンドランド駐欧州連合(EU)大使は7日、西側諸国が華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)などの中国製設備を重要インフラプロジェクトに使用することを認めるなら、米国による対抗措置のリスクに直面することになると警告した。
今回の警告は、トランプ政権が欧州や北米、他の同盟国で第5世代通信(5G)や自動運転車、他のテクノロジーセクターの高額契約から中国企業を全面的に締め出そうとしていることを示す新たな兆しとなる。EUはサイバースパイや知的財産の窃取に関与した企業や国家に対する新たな制裁制度の導入を検討している。
ソンドランド大使はインタビューで、「中国企業が顧客に触手を伸ばし操作する、あるいはスパイ行為を働くために設けた構造が残る限り、中国と取引しなければならない説得力ある理由は見当たらない」と指摘。「こうした懸念を考慮せずに中国の技術をやみくもに推進し、利用しようとしている者はわれわれとの取引で不利な立場に置かれることに気付くかもしれない」と述べた。
同大使は西側諸国が使う中国製機器に応じて、米国は「情報共有やビジネス業務、多くの点で一段と慎重に」ならざるを得ないかもしれないと説明。中国の法律は民間企業に情報提供の件で秘密裏に政府への協力を義務付けているとされているとし、欧州諸国には5G契約でフィンランドなど北欧企業を選ぶよう呼び掛けた。(ブルームバーグ)
(2019/2/10 07:00)