[ ICT ]
(2019/2/21 10:30)
米アップルはプログラマーがツールやゲームなどのアプリを各主要製品向けに一挙に開発できるようにしたい考えだ。これにより、アプリ開発の促進と最終的な増収を目指す。
関係者によると、「マジパン」というコードネームで呼ばれるこのイニシアチブの最終目標は2021年をめどとしていて、デベロッパーがアプリを1回開発すれば、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」とタブレット「iPad(アイパッド)」、コンピューターの「Mac(マック)」のどの端末でも動作するようにすることだという。そうなれば新しいソフトウエア開発に弾みが付き、同社製品の実用性が高まる。
アプリに関係する多くの購入代金やサブスクリプション(定額制サービス)で、新たなアプリの登場は同社の収益機会になる。サービス部門を主要な成長分野と位置付ける同社は、3月末に「アップル・ニュース」の新たな定額制サービスとオリジナルビデオコンテンツサービスを発表する計画だとブルームバーグ・ニュースは最近報じている。
アップルは年内にもデベロッパーに対して、アイパッド用アプリを新たなソフト開発キット経由でマックに移植させる計画で、早ければ6月の年次開発者会議でリリースする。開発者は引き続き、携帯端末用の基本ソフト「iOS」用とマック用のアップストアにそれぞれのバージョンを提供する必要があるが、新しいキットにより基本的なソフトウエアコードを2回書く必要はなくなると事情に詳しい複数の関係者は話した。
アップルは20年には、同キットを拡充してアイフォーン用アプリもマック用に転換できるようにする方針で、21年までにアイフォーンとアイパッド、マックのアプリが1つに統合される。これによって、開発者はそれぞれの端末用アップストアにアプリを提供する必要がなくなり、iOSとマックそれぞれのアップストアが事実上統合されるという。
関係者によると、この計画は流動的で変更の可能性もある。関係者は匿名を条件に語った。アップルの広報担当者はコメントを控えた。(ブルームバーグ)
(2019/2/21 10:30)