[ 自動車・輸送機 ]

【電子版】米ボーイング、「737MAX」出荷停止 操縦系ソフトウエア更新へ

(2019/3/15 12:30)

  • ボーイングのレントン工場(3月12日、ワシントン州=ブルームバーグ)

【ニューヨーク時事】ロイター通信などは14日、米ボーイングが新型旅客機「737MAX」の出荷を止めたと報じた。墜落事故が相次ぎ、全世界で約370の同型機が運航停止に追い込まれる中、安全を確認するまでは航空会社などへの引き渡しは不可能と判断したもようだ。

 737MAXはワシントン州のレントン工場で製造。出荷は停止するものの、現在の生産ペースを継続する。引き渡されないままだと、収入が得られず、同社の財務が圧迫される。

 737MAXは昨年10月のインドネシアに続き、今月10日にはエチオピアで離陸直後に墜落。運航停止に慎重だった米政府も13日に「2件の事故には類似性がある」として、停止措置に踏み切った。

 ボーイングは数週間以内に操縦系統のソフトウエアを修正する方針。ロイターによると、米議員は14日、連邦航空局(FAA)から説明を受けた後、「少なくとも数週間」は737MAXの運航停止が続くとの見方を示した。

  • 米ニューヨーク・タイムズは関係者の話として、エチオピア航空機は離陸直後に異常な速度に加速したため、機長が管制官に空港に引き返す許可を要請したと報じている(3月12日、ワシントン州=ブルームバーグ)

国連、職員の「737MAX」利用停止を指示

【ニューヨーク=時事】国連のドゥジャリク事務総長報道官は14日の定例会見で、墜落事故が相次いだ米ボーイングの新型旅客機「737MAX8」について、国連職員が利用しないよう担当部局に指示したと明らかにした。ドゥジャリク氏は「通常の安全上の手続きであり、(同型機の運航停止を決めた)多くの国の決定に続くものだ」と説明した。

 10日に発生したエチオピア航空機墜落事故では、21人の国連職員が犠牲になった。

(2019/3/15 12:30)

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