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[ 自動車・輸送機 ]
(2019/4/6 05:00)
【シカゴ=時事】米航空機大手ボーイングのミューレンバーグ最高経営責任者(CEO)は4日、声明を発表し、インドネシアとエチオピアで相次いだ新型旅客機「737MAX8」の墜落事故について、自動制御システムが誤った情報を基に作動していたとの見方を示した。同社が2件の事故でシステムの誤作動を認めたのは初めて。
ミューレンバーグCEOは機体の失速を自動的に防ぐ装置「MCAS」に関し、「両方のフライトで、機体の角度に関する誤った情報に反応して作動したのは明らかだ」と述べた。
新型機は大きなエンジンを搭載した結果、機首が上を向きやすく、失速を防ぐため自動で機首を下げるシステムを採用した。昨年10月のインドネシア機の事故では、機体の角度を計測するセンサーの不具合で機首が下がり過ぎたことが、墜落につながった可能性が指摘されている。
エチオピア政府は4日、事故に関する暫定報告書を公表し、操縦士を含む乗員は「ボーイングから提示されていたすべての手続きに従ったが、機体をコントロールできなかった」と指摘。さらに、「意図せずに機首が下がる状態が何度も確認された」と説明した。
ミューレンバーグCEOは新型機について、ソフトウエアの改良や操縦士訓練の拡充を通じ、「意図しないMCASの作動の可能性を除去し、MCAS関連の事故が二度と起きないようにする」と述べ、再発防止策を徹底する考えを示した。
(2019/4/6 05:00)