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[ 科学技術・大学 ]
(2019/5/12 05:00)
今からほぼ半世紀前、米航空宇宙局(NASA)のアポロ17号で月に向かった宇宙飛行士2人が月面に3日間滞在し、地質学的サンプルを採集した後、地球に帰還した。有人月面着陸はこれが最後となった。
世界一の資産家で米アマゾン・ドット・コムの最高経営責任者(CEO)を務めるジェフ・ベゾス氏が創設した宇宙ベンチャー企業ブルーオリジンは、人類の月面探査の新たな時代を切り開こうとしている。ベゾス氏は9日午後、ワシントンでの記者会見で、月への有人飛行再開を訴え、同社の月着陸機「ブルームーン」(Blue Moon)の模型を披露。「今度は滞在を目的にすべきだ」と述べた。
ブルーオリジンは少なくとも2017年からブルームーンの開発に取り組んできた。昨年10月には、中・大型の月面着陸システムの開発でNASAと合意。同社からの5万ドル(約550万円)の支払いと引き換えに、NASAは着陸候補地点に関する技術分析と情報を共有することに同意した。
ペンス米副大統領は3月の演説で、24年までに有人月探査を再開するよう訴え、トランプ政権が「必要なあらゆる手段を使ってこの目標を達成」するようNASAに指示したことを明らかにした。
ベゾス氏はアマゾンを巡ってトランプ大統領と多くの点で対立してきたが、同政権が打ち出した有人月探査のタイムテーブルについては「素晴らしい。これは正しいことだ」と評価した。(ブルームバーグ)
(2019/5/12 05:00)