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[ エレクトロニクス ]
(2019/5/22 14:30)
米政府は大手ビデオ監視機器メーカー、杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)など中国企業最大5社について、米国の重要技術利用を事実上禁じることを検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。華為技術(ファーウェイ)に加え、ブラックリスト掲載企業を監視機器大手まで広げる構えだ。
米商務省の「エンティティー・リスト」に追加されると、許可なしでの米国製部品やソフトウエアの調達が禁止される。これら関係者によれば、同リスト掲載が検討されているのは杭州海康威視数字技術と浙江大華技術のほか数社。関係者らが匿名を条件に語ったところでは、トランプ政権はこれら企業が新疆ウイグル自治区でのウイグル族抑圧に果たしている役割を懸念している。また、顔認証機能を持つ両社の監視カメラがスパイ活動で使われる可能性についても憂慮しているという。
実際にブラックリストに掲載されれば、米中間の緊張が高まることは避けられない。また、米国が中国の他の有力企業をターゲットにするのではないかとの疑念も生じている。トランプ政権が先週、ファーウェイによる米技術の利用を禁じる措置を発動すると、クアルコムやインテルなど米半導体メーカーの株価は急落。世界経済成長の抑制や、次世代通信規格である5Gネットワークの展開の遅れが懸念されている。
これより先に米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)がブラックリスト掲載の可能性を報じると、深?市場で杭州海康威視数字技術と浙江大華技術の株価は急落。両社は人権団体から、新疆ウイグル自治区での中国政府によるウイグル族迫害に手を貸していると批判されている。ウイグル族はイスラム教徒の少数民族。
これら関係者によれば、トランプ政権は今年の早い時期に両社などへの措置発動を検討したが、対中通商協議に配慮して先延ばししていたという。(ブルームバーグ)
(2019/5/22 14:30)