[ オピニオン ]
(2019/6/7 05:00)
15年近く一緒に暮らした愛犬が亡くなり、家族全員がペットロスに見舞われている。特にエサをあげる機会が多く、同じ布団で寝ていた女房のため息が増え、落胆ぶりは甚だしい。
子供の頃、飼っていた犬が亡くなった時は、自宅の庭の隅に穴を掘って埋めてあげた。当時はそうするのが一般的だった。ペットフードはなく、われわれの食べ残しが犬の主食だった。
庭に埋めるのは衛生上問題があるため、保健所に依頼すると、焼却場での処分となってしまう。そこで、最近増えているのがペット葬儀。「家族の一員だったペットにもきちんとした葬儀を」と願う飼い主が増えている。
ペットの遺体を動物斎場に運んで火葬したり、ペット火葬車を自宅に呼んで、荷台に設置した火葬炉で火葬してもらうなどの方法がある。仕事が終わって家族全員が顔をそろえる夜間でも対応してくれるため、火葬車をお願いした。
自宅の駐車場に停めた火葬車で火葬し、小さな壺に収骨する。遺骨の説明や壺を白い布に包む仕草が手慣れており、取扱件数の多さをうかがわせる。だがペット火葬は歴史が浅く、法整備は不十分。トラブルの報告もある。すべての飼い主が安心して任せられる業界に育ってほしい。
(2019/6/7 05:00)