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[ 科学技術・大学 ]
(2019/6/22 05:00)
早稲田大と東京大、名古屋大などの国際共同研究チームは、観測史上最も遠い131億光年先で銀河同士が衝突、合体する様子を南米・チリのアルマ電波望遠鏡で捉えることに成功した。138億年前の宇宙誕生から7億年後の衝突の様子は、銀河が合体を繰り返して成長する過程を知る手がかりになるという。論文は18日付の日本天文学会欧文研究報告に掲載された。
早大の博士研究員橋本拓也さんらは、ろくぶんぎ座の方角にある「B14-65666」と呼ばれる天体をアルマ望遠鏡で観測した。ハッブル宇宙望遠鏡の観測で、この天体にほぼ同規模の二つの銀河があることは分かっていた。
今回は酸素や炭素、ちりが放つ電波が検出され、二つの銀河が地球からほぼ同じ131億光年の距離にあることが判明。地球が属する銀河系(天の川銀河)の100倍のペースで恒星が活発に生み出されていることも分かった。
銀河同士の衝突・合体で星が活発に形成されることは知られており、研究チームはこの二つの銀河が衝突し、合体しつつあると結論付けた。研究チームには、北海道大、北見工業大(北海道北見市)などの研究者も参加している。(時事)
(2019/6/22 05:00)