[ オピニオン ]
(2019/7/9 05:00)
「レジ袋はどうされますか」。スーパーでの買い物の時、店員に問われると、レジ袋をもらうのをためらうことが増えた。
プラスチックゴミによる海の汚染が国際問題化している。国はプラゴミの廃棄量を削減すべく、2020年4月以降、スーパーやコンビニエンスストアなどでレジ袋の有料化を義務付ける方針を打ち出す。
プラゴミ削減には企業の技術協力も不可欠だ。大手化学メーカーのカネカは微生物由来の生分解性樹脂を開発し、同素材の供給で注目を集める。海洋分解での欧州国際認証を日本企業で唯一取得する。同社の担当者は「供給能力などで課題はあるが、当社の素材を使った応用商品は着実に増えている」と胸をはる。
6月末に大阪で開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)では、貿易問題などに加え「海洋プラスチックゴミ問題」も主要議題の一つだった。各国が結束し、海洋プラゴミによる新たな汚染を2050年までにゼロを目指すことも「首脳宣言」に盛り込まれた。
この国際的な環境行動は“大阪ブルー・オーシャン・ビジョン”の名称が付いた。大阪人の身としては、環境問題を意識する動機付けになる半面、レジ袋は、よりもらいづらくなりそうだ。
(2019/7/9 05:00)