(2024/11/19 05:00)
TVアニメ「サザエさん」が放送開始から55周年を迎え、ギネス世界記録を更新した。放送開始は1969年(昭44)10月。新聞連載の4コマ漫画がスタートしたのは、それより20年以上も前の46年(昭21)で終戦直後だった。
昭和20―30年代はサザエさん一家のように3世代世帯も多く、子どもも3人以上が珍しくなかった。サザエさんも母・フネさんも専業主婦の設定で「第3号被保険者」になる。
厚生年金に加入している会社員(波平さんとマスオさん)に扶養される専業主婦の配偶者(フネさんとサザエさん)は、年金保険料を納付しなくても老後に国民年金(基礎年金)を受給できる。
「第3号」には専業主婦に加え、パートタイムなどで働く年収130万円未満の配偶者も原則として対象となる。ただ130万円以上だと、一定条件を満たすと保険料負担が発生する。厚生年金への加入が必要な「106万円の壁」もある。複数の壁が、働く主婦らを悩ませる。
現在の年金制度はサザエさんのような昭和の家族をモデルに設計され、専業主婦に配慮してきた。だが足元は共働き世帯が主流。サザエさん放送開始から半世紀以上が過ぎ、制度も見直しの時期を迎えている。
(2024/11/19 05:00)