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[ 医療・健康・食品 ]
(2019/8/27 12:00)
【ニューヨーク=時事】米南部オクラホマ州の郡裁判所は26日、米医薬品・健康関連用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)によるオピオイド系鎮痛剤の販売に問題があったとして、5億7200万ドル(約600億円)の支払いを同社に命じる判決を言い渡した。医療用麻薬オピオイドの乱用による中毒死が米国で社会問題化する中、製薬会社の責任を認めた初めての判決となる。
同州当局が、依存症の説明が極めて不十分な宣伝手法が中毒のまん延を招いたとして、170億ドルの支払いを求めていた。J&Jとともに訴えられた米パーデュー・ファーマは2億7000万ドル、イスラエルのテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズは8500万ドルを支払うことで和解済み。J&Jは「連邦法や州法を順守してきた」と上訴する方針を表明した。
オピオイドは強い鎮痛作用がある一方、依存症も指摘され、米疾病対策センター(CDC)によると、米国では1999年から2017年にかけて約40万人が過剰摂取で死亡。製薬会社に対しては、同様の訴訟が約2000件起こされており、今後、巨額の支払いを相次いで命じられる可能性が出ている。
(2019/8/27 12:00)