(2019/10/14 05:00)
長野県や福島県、新潟県などで、河川の氾濫などの水害が広範囲で起きた。長野県内では千曲川で計10カ所の越水が発生し、2カ所で堤防が欠損した。そのうち長野市穂保付近では堤防が長さ70メートルにわたって決壊し、工業団地などもある地域が広範囲な浸水被害を受けた。
産業関連の影響について長野県は今後、可能な限り1社ずつ聞き取り調査を行う予定。13日に開いた台風19号に関する「第4回災害対策本部員会議」で同本部長の阿部守一知事は、「一日も早い復旧と並行し、中長期的な目線で復興を考えてもらいたい」と強調した。
新潟県阿賀町では、14カ所で町内を流れる阿賀野川の水が堤防からあふれたことを、県新潟地域振興局津川地区振興事務所が確認。当初10カ所ほどが、通行止めになった。同所によると「現在は阿賀野川の水位が下がり始めたので、氾濫箇所は徐々に解消される見込み」としている。ほか台風19号の影響で町内では木が倒されて2車線のうち1車線が封鎖され、作業員が車を誘導しながら、木を切断した。
埼玉県川口市や東京都北区などでは荒川が氾濫危険水位に達し、河川敷が大規模に冠水した。川口市側の河川敷にある市浮間ゴルフ場は、全域が冠水していた。北区側と結ぶJR東北本線などの荒川鉄橋近くでは13日昼前、JR東日本の担当者が運転再開を前に水位の状況を目視確認していた。
東京都立川市と同日野市にかかる日野橋が陥没した。東京都南多摩西部建設事務所(東京都八王子市)によると「見た感じでは、50センチ―60センチメートルは陥没しているのではないか」としている。
(2019/10/14 05:00)