(2020/2/4 05:00)
保険料は先払いが当たり前だった保険に、料金後払いの商品が登場した。少額短期保険のスタートアップ企業、ジャストインケース(東京都千代田区)が発売した「わりかん保険」だ。
保障の仕組みは、契約者ががんと診断されたら一時金80万円を支払うというシンプルなもの。保険金はひとまず保険会社が立て替え、翌月、契約者数に応じて保険料を算出し、保険会社が契約者から徴収する。日本古来の相互扶助である『頼母子講』を最新技術で実現した。
個人の契約者同士でリスクを分担する「ピア・ツー・ピア(P2P)保険」は海外では人気だが、国内では初。国のサンドボックス認定を得て実現した。保険料は支払件数に応じて毎月変動するが、20―39歳で500円、55―74歳で3190円と年齢層で上限が設定されている。
がんになる契約者が続出しても、保険料はこれ以上上がらない。ただ、事業を成り立たせるには、多数の契約者数が必要。同社は「早期に1万人の加入申し込みを目指す」としている。
リスクと負担の関係が分かりやすく、申し込みはスマートフォンでできるのも若者受けしそうだ。若者の保険離れが進む中、こうした流れにストップがかかるかどうか注目したい。
(2020/2/4 05:00)