新型コロナ／ルネサス、人工呼吸器の参照設計作成 異業種参入支援

ルネサスエレクトロニクスは１６日、人工呼吸器システムのレファレンスデザイン（参照設計）を作成したと発表した。新型コロナウイルス感染症の世界的流行で、医療現場では重症患者に装着する人工呼吸器が不足している。供給拡大に向け異業種の企業も参入を表明する。レファレンスデザインを活用すれば人工呼吸器の開発・製造の迅速化につながる。

レファレンスデザインは半導体メーカーが最終製品を手がける業者に提供する回路の設計図で、製品開発の効率化を目的に作られる。ルネサスはアイルランドの医療機器メーカーのメドトロニックが公開した人工呼吸器の設計仕様などを基に作成した。レファレンスデザインには約２０個のルネサスの半導体を使用。人工呼吸器内のデジタル信号のやりとりを担うマイコンや電源ＩＣ、アナログＩＣなどで構成される。