(2020/7/24 05:00)
多くのドラマを生んだ小惑星探査機「はやぶさ2」は12月6日、地球に帰還する。小惑星「リュウグウ」で採取した試料入りカプセルを地上に投下した後、はやぶさ2は残りの燃料を使い10年後にたどり着ける天体に向け新たな探査の旅に向かう。
回収した試料を解析すれば、太陽系の起源や生命誕生の謎に迫れると期待される。2010年に小惑星「イトカワ」の試料を地球に持ち帰った「はやぶさ」に比べ、はやぶさ2の運用は順調に見える。その運用は多くの若手人材の活躍に支えられている。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)で、はやぶさ2のプロジェクトマネージャを務める津田雄一さんは、「はやぶさ」プロジェクトに若手として運用に携わった。そこでの経験を生かし、現在のプロジェクトを成功に導こうとしている。
政府は研究開発資金確保のため、最大で10兆円規模のファンドを創設し、若手人材の育成などに充てる方針。次の科学技術を担う人材輩出に役立てたい。
我々が享受する多くの恩恵は過去の科学技術の発展、それを支える研究者や技術者の努力のたまものだ。はやぶさ2に続く成果を上げるためにも科学技術への投資をおろそかにしてはならない。
(2020/7/24 05:00)