(2022/11/7 05:00)
市川海老蔵さんが「市川團十郎」を襲名し、きょうから襲名披露公演が始まる。300年以上続く大名跡。荒々しく豪快な演出様式「荒事」を創始した初代に始まり、それぞれの個性で人気を博してきた。
日本を代表する伝統文化の歌舞伎だが、興行を担う松竹はここ数年、新機軸を打ち出してきた。先端技術が融合したエンタテインメントを追求。海外展開にも積極的だ。2016年の米ラスベガス公演では「石橋(しゃっきょう)」伝説を基にした作品を披露。パナソニックやNTTなどの最先端技術を駆使し観客を魅了した。
当時のインタビューで松竹の迫本淳一社長は、歌舞伎に世界の目が注がれる理由をこう語っていた。「白黒つけない『曖昧さ』を受容する日本人独特の精神性への関心が背景にある」。
同時にこんな見方も示していた。「『善か悪か』『神とは何か』、論理の世界を追い求めた果てに排他的なナショナリズムに直面しているとすれば、日本人の感性を求めていることの説明が付く」。
あれから6年。世界の分断は一層深まっている。独裁者の“野望”のために日常を奪われた人々は何を心のよりどころにして、先の見えない日々を過ごすのだろうか。そして日本の役割とは。
(2022/11/7 05:00)
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