(2023/4/27 05:00)
東京証券取引所の現物株式の取引時間が延長される。2024年11月5日から、取引の終了時間が現在の15時から15時半に変更される。たかが30分の延長なのか、されど30分なのか。
取引終了時間の変更は1954年に14時から15時に延長されて以来、約70年ぶり。20年10月のシステム障害により、全銘柄の売買が停止になったことが引き金になったという。当日中にシステムが回復する時間的猶予ができ、取引所のレジリエンス(回復力)向上が期待される。
時間延長は、投資家の取引機会も拡大させる。ただ30分の延長で投資家の利便性や国際競争力がどこまで向上するかは見通しにくい。30分の延長となったのは、事務や労働時間が増える証券会社などへの配慮があったようだ。
東証の1日の取引時間は5時間から5時間半に延長されるものの、世界の取引所を見るとニューヨークは6時間半、ロンドンは8時間半といずれも日本よりも長い。
日本の株式市場活性化には、取引時間の延長以上に、日本企業の成長力を高めることが欠かせない。企業は株主以外の従業員や取引先などの利害関係者にも目配りし、成長分野に積極投資することで持続的な成長を実現してほしい。
(2023/4/27 05:00)
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