エデックリンセイシステム、画像処理に自社製品融合

(2023/12/11 12:00)

  • ピックアシストシステムのデモンストレーション

電子部品実装機(チップマウンター)を主力とするFUJIのグループ傘下にあって、画像処理や電子回路基板などの事業を手がけるエデックリンセイシステム(愛知県豊橋市)。これらの事業で培った技術を応用し、同市に設けた「豊橋ロボットセンター」を拠点にして、ロボットシステムインテグレーター(SIer)事業も手がけている。

「得意とするのは、小さな部品のピッキング関連」(豊橋ロボットセンター営業技術課)。例えば、FUJI製のロボットや自社製のパーツフィーダー「バラック」などを組み合わせて、搬送対象物(ワーク)を運ぶ「ピックアシストシステム」を構築する。ハードウエアからソフトウエアまで、システム構築に必要な物をパッケージ化している。

その特徴は独自のアプリケーションソフトにより、ロボットプログラムを組むことを不要にした点だ。独自アプリは「部品をどのフィーダーから何個、どこに運ぶかを入力する」(同)ことで同システムを動作させられる。ロボットプログラムの技術がない利用者でも、動作の変更を容易にできるようにした。

各フィーダーが供給する複数種類の部品をロボットがピッキングする際は、カメラで部品の種類を認識する。部品が重なって認識できない場合には、バラックに搭載している振動機能の出番だ。ワークを揺らして、バラけさせ、認識やピッキングをしやすくする。

独自のパーツフィーダーとしてネジ用の「ネジック」もある。幅が50ミリメートルと他社製に比べ薄く、小さなスペースでも多くの種類のネジの供給が可能だ。

このほか、ワークの孔内にカメラを差し込み、その内面の画像を撮影する「ノゾック」を用いた検査システムも構築できる。個人差が大きい目視検査を画像検査に置き換え、検査品質の安定化や増産対応を容易にする。

蓄積してきた画像処理のノウハウに自社製品を組み合わせることで、顧客に適した自動化の仕組みを作れる提案力が強みだ。

(2023/12/11 12:00)

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