プレミアエンジニアリング、ユーザーをSIerに育成 コスト抑え中小にロボ導入

(2023/12/18 12:00)

  • テックマンロボットの協働ロボットはプログラミングも容易

プレミアエンジニアリング(千葉県船橋市、松本大亮社長)は、台湾のテックマンロボット(TM)の正規代理店である一方で、ロボットシステムインテグレーター(SIer)でもある。システム構築を請け負うが、ユーザーをSIer、つまり自らの手でシステム構築できるように育成するのが特徴だ。ユーザー自身でシステムの変更ができれば、大幅なコスト削減が可能になる。これにより中小企業に多い少量多品種ラインへの導入を進める。

松本社長は「特に地方の中小企業にとって人手不足は深刻な問題だ。賃金を上げても人が集まらない」と説明する。人手に依存するだけでは生産活動に支障が生じる。企業を存続させるためにも自動化は不可欠だ。

ただ、壁になるのが、ロボットシステム導入コストの半分を占めるといわれる設計やプログラミングなどのソフトウエアの部分だ。少量多品種に対応するため、システム変更するたびにSIerを活用すれば膨大なコストが発生する。

この課題を解決するにはユーザー自身がSIer機能を持てばよい。このためプレミアエンジはオリジナルマニュアルを用意するとともに、実機を使用したプログラミングなどの研修を実施。要望があればトレーニングをしながらユーザーと共同でシステムを構築する。

松本社長は起業前にタイで日系企業にTMの協働ロボットを販売していた実績もある。豊富な知見を生かしてプログラミングが容易な協働ロボットをさらに導入しやすいように環境を整えられる。

プレミアエンジの取引先は自動車部品関係の中小企業が多い。今後は自動車の電動化が進むことから、TMの協働ロボットが得意な電子部品や半導体業界からの受注が増えると見る。コマーシャル撮影やアート分野で使用されるケースもあり、製造現場以外での可能性もある。松本社長は「サービス業など人手が不足しているさまざまな分野にアピールしていく」と強調する。

(2023/12/18 12:00)

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