(2023/12/18 12:00)
プラスチック射出成形品取り出しロボットで世界シェアトップのユーシン精機。取り出しロボットの機構、培った制御技術を応用して、2020年にパレタイジング(荷積み)ロボット分野に参入した。2日まで東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれた「2023国際ロボット展」ではパレタイジングロボットを出展し、拡販に力を入れている。
同社のパレタイジングロボットは、X軸(前後)とY軸(左右)、Z軸(上下)が直交し、スライドさせて荷物を積み込む。多関節ロボットよりも省スペースで設置できるのが特徴だ。食品業界などに展開し、パレットに段ボール箱などを積む作業の自動化に貢献している。
ロボット展では8月に発売した「PA―50LC」を紹介。従来モデルの省スペースな特徴はそのままに、ロボットの全高を低くして搬送能力を高めた。全ての軸構成を見直し、2メートルの高さまでの積み付けを実現しながらロボットの全高を3メートル以下に抑えた。
パレタイジングロボット営業部責任者を務める辻直樹執行役員は「特に日本の中小企業は場所が狭く、天井も低いところが多い」と話す。これまで天井が低くて導入できなかった現場にも設置が可能になった。
処理能力は1時間当たり500個の荷物を搬送できる。辻執行役員は「(ロボット展の)会場でもピカイチの速さ」と自信を示す。ロボットハンドを加えた可搬質量を最大50キログラムまで高め、10キログラム程度であれば1度に2個を搬送することも可能という。これまでは難しかった高速ラインにも対応でき、さまざまな物流現場での活躍が期待される。
同社は主力の射出成形品取り出しロボットで質の高いアフターフォローを売りにしてきた。「その体制がないまま展開はできなかった」(辻執行役員)と、これまで国内の要望に対応してきたが、今後は海外展開も積極的に進める。射出成形品取り出しロボットの拠点があるところを候補に、検討していく。
(2023/12/18 12:00)
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