三菱UFJ信託、豪・資産管理会社を買収 1060億円で取得

三菱ＵＦＪフィナンシャルグループ（ＭＵＦＧ）連結子会社の三菱ＵＦＪ信託銀行は１８日、豪州の資産管理会社リンク・アドミニストレーション・ホールディングス（リンク社）の発行済み株式の１００％を１１億１０００万豪ドル（約１０６０億円）で取得し、子会社化すると発表した。海外における年金運営管理や証券代行関連の事業展開を加速する。豪州年金基金や海外上場企業へのサービス提供も行う。

関連当局の手続き、承認を経て２０２４年６月以降に株式取得が実施される。

豪リンク社は豪州私的年金の加入者約４割、１０００万口座に年金関連サービスを提供する。豪州年金運営管理業界でトップの実績がある。豪州・英国・インドを中心に株主名簿管理・株式報酬制度、投資家向け広報（ＩＲ）などの発行体とステークホルダーをつなぐ証券代行関連事業も展開する。豪リンク社が持つデジタルプラットフォームは全世界で１億人以上の資産管理のために利用されている。

ＭＵＦＧはグローバルに展開する資産管理事務・ファンドアドミニストレーション企業を買収するなどしてビジネスを拡大してきた。グローバルの投資ファンド、資産運用会社、年金基金などに対して資産管理事務や管理部門業務のアウトソースや関連する付加価値サービスを提供している。

本件の株式取得は、豪リンク社の株主総会における承認や豪州裁判所、関連当局からの承認が必要で、要件を満たさない場合、株式取得が実現しない可能性もある。