(2024/3/25 17:00)
NTTは25日、生成人工知能(AI)の基盤となる独自の大規模言語モデル(LLM)「tsuzumi(ツヅミ)」の商用提供を始めたと発表した。性能指標となるパラメーター数が約70億で日本語と英語に対応し、図表の読解も可能な軽量モデルを用意。パブリック(共有型)クラウドのほか、パラメーター数が多いLLMでは難しいプライベート(専用型)クラウド環境で利用できるため、社内の機密情報を安全に扱える。
ツヅミの活用サービスでは、人間に近い外見を持ち自然な振る舞いができるデジタルヒューマンを用いた店頭案内、コンタクトセンター(電話対応部門)の通話要約機能の高度化などサービス業向けの「CX(顧客体験価値)ソリューション」を用意した。
このほか、生成AIがリポートや申請書類作成を支援する業界別の「EX(従業員体験)ソリューション」、社内ITシステム運用を効率化する「CRX(事業継続性強化)ソリューション」も提供する。価格はいずれも個別見積もり。
NTTによると、2023年11月のツヅミ発表後、500件以上の導入相談があった。この63%が自社の環境で安全に機密情報を学習させたい意向を示したため、オンプレミス(自社保有)環境での利用にも対応する予定だ。
5月にはツヅミの検証環境の貸し出しやチューニング(調整)の支援が受けられるパートナー企業の募集を開始し、業界特化モデルの開発を進める。
(2024/3/25 17:00)
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