タイヘイテクノス、AI活用し不良品検知向上 電子部品調達から一貫対応

(2024/3/25 12:00)

  • 注射針自動製造ラインのイメージ。AIを使い不良品の検知率が向上した

タイヘイテクノス(熊本市北区、野口和隆社長)は、システムインテグレーション(SI)事業に加え、電気設備工事や太陽光発電設備事業を手がける。電子部品の商社機能も持ち、収益でSI事業に依存しない業態を確立している。

同社は自動車工場の製造ラインや半導体製造設備などを手がける平田機工の子会社。同社向け電子部品商社として設立。外販も含めて事業を拡大してきた。機械の設計から製造、アフターサービスまで一貫して手がけられるのが強みだ。

タイヘイテクノスがSI事業で力を入れるのが医療向け自動機械分野。現在は医療機器メーカー向けに注射針の自動製造ラインを石川工場(熊本市北区)で製作する。6本同時に製造する場合の生産数は1時間当たり2400本以上。治具を交換することで形状や長さの違うさまざまな針の生産に対応する。

製造ラインの検査工程には、カメラと人工知能(AI)を使う検査システムを採用したことで不良品の検知率を向上させた。歩留まり率の向上にもAIを活用する。注射針の製造ラインで培った経験を今後のSI事業のサービス提供に生かす考えだ。

石川工場にはクリーンルームを備え、半導体関連分野向け搬送機械も製造する。組み立てだけでなく金属加工品も内製しており、モノづくりのノウハウも豊富だ。

人材不足が叫ばれる中、社員の定着につなげようと新入社員への対応は手厚い。年齢の近い先輩社員が新入社員の仕事をフォローするメンター制度を設け、業務上の困りごとなどを相談しやすい体制を整える。電気設備工事部門では資格取得にかかる費用を補助する。定例の役員会議では新入社員の成長度合いを確認する時間を設け、経営層を含めた人材育成の仕組みを構築している。 

野口社長は今後のSI事業について「他社にない独自性のあるサービス展開を目指したい」と事業拡大に向けて意気込む。

(2024/3/25 12:00)

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