「ストレスに勝つ精神力 手に入れる」 日立建機執行役・杉山徹氏

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サッカーは小学５年生の頃にはまり、日立建機に入社した後も配属先の土浦工場でサッカー部に入った。ジム・レーヤー著『メンタル・タフネス』シリーズに出会ったのは約３０年前、３０代前半だ。当時、大きなケガをしたためしばらくプレーができず、引退を考えていた時に同書と出会い、現在もサッカーは続けている。

ジム・レーヤーはスポーツ心理学の権威であり「人間はストレスによって向上する。ストレスは必ずしも悪ではない。適度なストレスに対し、勝ち抜く精神力を手に入れることが重要なのだ」と説く。その斬新かつ論理的なアイデアに共感して初版を熟読し、自分の行動によって効果も実感できたので、その後も続編が発行されるたびにを購入した。

２００４年に発刊された『成功と幸せのための４つのエネルギー管理術』は肉体と感情、頭脳、精神は互いに連動しているということ、ビジネス界をアスリートのように生き抜く「コーポレートアスリート育成プラン」が記載され、自分の愛読書となっている。

アスリート育成プランのメニューの大部分は継続的に実践中で、フィジカルコンディションの向上や感情的な安定に大きな効果があると信じている。

担当しているマイニング（鉱山機械）事業の仕事は市況の変化が大きく、良い時もあれば悪い時もあり、悪い時こそチームワークを良くし、パフォーマンスを最大化させることが求められる。マイニング事業のメンバーは豪州やカナダの人材がほとんど。日本人は数えるほどしかいない。

そうした海外人材中心の組織を共通目標の下にまとめ上げ、結果を出す。重要なのは相手との時間をかけたコミュニケーションであり、各選手のそれぞれの性格を知った上で信頼すること。高額な投資案件の場合、現地ですばやく判断を下すことが求められる。その場合もスタッフへの全面的な信頼がなければ成り立たないし、安心して権限を任せられる強いチームにはならない。