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脱炭素社会実現に向けた共創~東京電力ベンチャーズに対する仮想発電所(VPP)向け保険の提供開始~

(2021/11/5)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:東京電力ベンチャーズ株式会社

脱炭素社会実現に向けた共創~東京電力ベンチャーズに対する仮想発電所(VPP)向け保険の提供開始~

東京電力ベンチャーズは、このたび損害保険ジャパンにより新たに開発された仮想発電所(バーチャルパワープラント:VPP)向け専用保険の利用を開始いたしました。VPP事業では、アグリゲーターが要請された調整力を提供できなかった場合、追加費用の支払いが生じます。本専用保険は、自然災害や電気的機械的事故などによる設備への損壊をはじめ、サイバー攻撃、取引先の倒産など不測の事由に起因して発生した追加費用を補償することで、アグリゲーターの事業リスクを軽減し、積極的なVPP参加を促すことを目指すものです。両社は、これからも脱炭素社会の実現に向けた各種課題を解決するサービスの開発において、さらなる連携・共創を進めていきます。



 損害保険ジャパン株式会社(代表取締役社長:西澤 敬二、本社:東京都新宿区、以下「損保ジャパン」)は、東京電力ベンチャーズ株式会社(代表取締役社長:赤塚 新司、本社:東京都千代田区、以下「東京電力ベンチャーズ」)の協力のもと、VPP(Virtual Power Plant)※1の普及をサポートする専用保険の提供を開始しました。両社は、脱炭素社会の実現に向けた各種課題を解決するサービスの開発において、さらなる連携・共創を進め、日本版カーボンニュートラルの構築に貢献していきます。

1.背景と目的
 昨今、世界的な脱炭素の潮流が加速する中、日本政府による「第6次エネルギー基本方針」にてさらなる再生可能エネルギー電源比率の拡大目標が示されています。
 一方で、近年の猛暑・厳冬等の異常気象により深刻な電力需給逼迫が顕在化しており、特に今夏・今冬は電力会社による電力供給の余力を示す予備率が近年で最も厳しい水準であることが公表されています。そのため、従来の火力発電などの大型集中電源による供給調整に依存せず、近年普及が進んでいる再生可能エネルギーなどの分散型電源(太陽光発電設備・蓄電池・EV等)を高度なIoT・AI技術で統合制御するVPPによる需要調整力の発揮が期待されています。また、今後のさらなる再生可能エネルギーの導入を見据え、「電力系統の安定化」と「電力システム全体の経済性」を担保するうえでVPPの重要性は増してくると考えています。
 さまざまな業種からERAB(Energy Resource Aggregation Business)※2 への参画が想定される中、今回の取り組みは電力の需要家の課題を解決し、ERAB市場の健全な発展・普及を後押しすることを目的としています。

2.東京電力ベンチャーズについて
 東京電力ベンチャーズは、東京電力ホールディングスが100%出資して2018年に設立されました。東京電力グループの経営資源を活用しながら、既存の枠組みにとらわれないさまざまなイノベーション事業を創出し、新たなビジネスを育成してエネルギーとその周辺領域の社会問題の解決を目指しています。東京電力ベンチャーズはVPP事業「Flexbee(フレクスビー)※3」の全国展開を開始しており、電力の需要家に対するコンサルティングを通じて、調整力の把握・創出をご提案したうえで、世界トップクラスのIoT技術による高速かつ自動のデマンドレスポンス※4を提供しています。

3.専用保険の概要
 東京電力ベンチャーズが培ってきた知見・経験を分析・評価することによって、損保ジャパンは様々な電力リソースを束ね電力供給量を調整・管理するVPPアグリゲーター※5の事業リスクを軽減する保険を設計しました。VPP事業では、アグリゲーターが要請された電力需給調整力を提供できなかった場合、追加費用の支払いが生じます。本専用保険は、自然災害や電気的機械的事故などによる設備への損壊をはじめ、サイバー攻撃、取引先の倒産など、不測の事由に起因して発生した追加費用を補償することで、アグリゲーターの積極的なVPP参加および恒久的なERAB発展を促すことを目指すものです。

4.今後について
 VPPにおいては今後の市場拡大に伴ってさまざまな事業リスクが顕在化すると想定されます。損保ジャパンは、これらVPPに関連するリスクに対する知見・経験を蓄積し、ERAB発展に資する保険商品・サービスの開発を、東京電力ベンチャーズの協力を得ながらさらに進めていきます。
 また、VPPのみならず脱炭素社会の実現に向けた各種重要テーマに関しても、東京電力ベンチャーズと損保ジャパンは協議・検討を重ね、両社の共創を通じて脱炭素社会の実現に貢献していきます。

※1 VPP(Virtual Power Plant)
バーチャルパワープラント(VPP)とは、需要家側エネルギーリソース、電力系統に直接接続されている発電設備、蓄電設備の保有者もしくは第三者が、そのエネルギーリソースを制御(需要家側エネルギーリソースからの逆潮流も含む)することで、発電所と同等の機能を提供することです。

※2 ERAB(Energy Resource Aggregation Business)
VPPやデマンドレスポンス※4を用いて、一般送配電事業者、小売電気事業者、需要家、再生可能エネルギー発電事業者といった取引先に対し、調整力、インバランス回避、電力料金削減、出力抑制回避等の各種サービスを提供する事業のことをいいます。

※3 Flexbee(フレクスビー)
Flexbee(フレクスビー)とは東京電力ベンチャーズが提供する、デマンドレスポンスを含むフレキシビリティサービスのブランド名です。

※4 デマンドレスポンス
需要家側エネルギーリソースの保有者もしくは第三者が、そのエネルギーリソースを制御することで、電力需要パターンを変化させることです。


 図:デマンドレスポンスのイメージ(東京電力ベンチャーズ・Flexbeeホームページより引用)

※5 アグリゲーター
需要家側エネルギーリソースや分散型エネルギーリソースを統合制御し、VPPやDRからエネルギーサービスを提供する事業者のことです。

以 上

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