産業春秋/半導体、早く“横綱”と同じ土俵に

(2024/11/25 05:00)

同じ土俵に上がるのは、いつになるのか。米エヌビディアの2024年8―10月期は、純利益が約3兆円。27年に次世代半導体の量産を目指すラピダスは4兆円規模の追加資金が必要。毎日“白星”を挙げて分厚い懸賞金をつかむ“横綱”と、無給の幕下のように映る。

キオクシアホールディングス(HD)は12月中旬に株式上場する。18年に東芝の半導体メモリー事業が買収されて新会社となって以来の再入幕となる。活躍が期待される。

ただ時価総額は7500億円で、当初見込みの半分。横綱への挑戦権を得るには、さらに稽古を積んで体を大きくし、得意技を磨く必要がある。

日の丸半導体が土俵を席巻したのは1980年代前半。86年に日米半導体協定が結ばれ、横綱の座を明け渡した。ただ当時は数多くのメーカーがひしめく群雄割拠状態。今は圧倒的な強さを持つ絶対王者でなければ綱は張れない。

大相撲九州場所は横綱不在だったが、チケット完売の札止めとなった。取って代わろうと三役も平幕も奮闘した。石破茂首相は半導体産業に対し、30年度までに10兆円の支援を行う総合経済対策をまとめた。相当なタニマチだ。再び地位を上げることを願ってやまない。

(2024/11/25 05:00)

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