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(2022/6/20)
カテゴリ:商品サービス
リリース発行企業:凸版印刷株式会社
「死角のないネットワーク」上で既存機器を有効活用し、環境データを統合・見える化するDXソリューション「e-Platch(TM)(イープラッチ)」として商品化
凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、製造工場における排水の水位や水素イオン濃度を始めとする環境データを自動収集し、工場全体のリスクマネジメント強化を可能とする統合的な監視システム「e-Platch(TM)(イープラッチ)」(以下、本システム)を開発しました。
本システムは、凸版印刷が2021年10月に自社工場内に構築した「環境データ自動収集システム」(※1)をベースに、パッケージ化したものです。次世代LPWA(低消費電力広域ネットワーク)規格ZETA(ゼタ)(※2)を活用し、その特長のひとつである「死角のない通信ネットワーク」上に、既存の測定器を活用したデータ自動収集システムを構築、自社工場への展開を進めてきました。今回、アナログメータの遠隔自動検針機能と専用監視アプリケーションを新たに追加することで、環境データの分析やレポート生成まで含めた統合モニタリングを実現しました。本システムにより、工場・施設での環境保全や点検作業の負荷を軽減、効率化できるとともに、人的リソースの能動的な環境保全活動への割り当てが可能となります。
本システムは、2022年6月29日(水)から7月1日(金)に開催される「第1回 ローカル5G/IoT活用展」(会場:東京ビッグサイト)のZETAアライアンスブース内 凸版印刷コーナー(西1ホール 小間番号3-6)に展示されます。
■ 開発の背景
世界的な気候変動や環境問題への対応は、今や企業の存続にとって欠かせない課題であり、特に製造現場における環境保全は、SDGs貢献の観点からも、企業が果たすべき社会的責任のひとつとなっています。しかし、多くの工場では、電波の届きにくい屋内や地下、電源が確保できない屋外などに測定器やセンサが設置されているため、従来のネットワーク技術ではIoT化が困難でした。また、測定器やセンサからの環境データ収集業務、特にアナログメータの検針は、巡回点検にかかる人的負荷や、デジタルメータに置き換えるための投資などが課題となり、IoT化の阻害要因となっています。
今回、電子部品・車載情報機器において高い技術力と豊富な実績を持つアルプスアルパイン株式会社(本社:東京都大田区、代表取締役社長:栗山 年弘、以下アルプスアルパイン)と、ZETA通信の技術ノウハウを持つ凸版印刷が技術や知見を持ち寄ることで、アナログメータへの後付けが可能な「遠隔自動検針」をZETAネットワーク上で活用することが可能となりました。
ZETAによる「死角のない通信ネットワーク」と、既存の測定器を活用できるデータ変換機器、アナログメータの遠隔自動検針機能により、環境データの点検業務におけるIoT化の阻害要因を解消、さらに専用監視アプリケーション上で統合・見える化することで、環境保全DXのトータルソリューションが実現します。また、ZETAネットワーク経由で取得した各種データを収集・管理する「ZETADRIVE(R)」を介して、凸版印刷の製造DX支援ソリューション「NAVINECT(R)(ナビネクト)」との連携も可能です。(※3)
■ 環境保全DXソリューション「e-Platch™(イープラッチ)」の特長
1. ZETAを活用した「死角のない無線通信ネットワーク」を構築
多くの工場では、入り組んだ構造に起因する電波の届きにくいエリアや、電源の確保が難しい場所が存在しますが、電池駆動タイプの中継器を適切に配置することで、死角のない無線通信ネットワークの敷設が可能です。
2. 既存の測定器の流用を可能とするデータ変換機器「ZETABOX™」
データ変換機器「ZETABOX™」により、測定器から出力されるデータをデジタル化し、ZETAネットワークに転送します。既存の測定器が流用できるため、導入コストを低減でき、データ収集に伴う測定器のメンテナンスなどの作業変更も不要です。
3. アナログメータの遠隔自動検針機能
工場内巡回の負荷を低減するアナログ式メータの遠隔自動検針を、アルプスアルパインが開発したIoTソリューション「アナログメータ監視システム」とのシステム連携により実現。デバイス開発力、ソフトウェア開発力に強みを持つアルプスアルパインと、デジタル技術を活用したソリューション開発に強みを持つ凸版印刷が協力して「ZETA」対応版のシステムを構築しました。
指針に装着した専用マグネットホルダーの動きを磁気センサで計測し、指針角度をZETA通信技術によりクラウドサーバー上に送信。メータ値を算出し、アプリケーション上で「見える化」します。また、既設のアナログメータに後付けすることで、低コストでメータ値の遠隔モニタリングを可能とします。現在主流となっている「カメラ方式」と比べ、カバーのくもりや照度不足など計測環境の影響を受けにくい高精度な測定ができることが特長です。
4. 環境保全業務を見える化する「e-Platch™」専用監視アプリケーション
各種センサで収集したデータは、クラウド型システムプラットフォーム「ZETADRIVE(R)」で管理されます。「ZETADRIVE(R)」で管理されたデータは、専用監視アプリケーションとのAPI(Application Programming Interface)連携により、データ分析、グラフ作成、アラート機能、レポート生成などに対応し、環境保全業務を統合的に見える化します。
5. 製造DX支援ソリューション「NAVINECT(R)」との連携
「ZETADRIVE(R)」を介して「NAVINECT(R)」と連携することで、製造ラインの監視の選択肢を大幅に増やすことも可能となります。
「NAVINECT(R)」公式サイト: https://navinect.jp/
■ 今後の目標
凸版印刷は、「e-Platch™」を、環境データの収集に課題を抱えるお客さま向けに、環境保全DXトータルソリューションとして2022年12月より販売を開始し、2023年度中に、試験導入も含め100件の採用を目指します。
■ 「第1回 ローカル5G/IoT活用展」について
名称:第1回 ローカル5G/IoT活用展
会期:2022年6月29日(水)~7月1日(金)10:00~18:00(最終日は10:00~17:00)
会場:東京ビッグサイト 西1ホール 小間番号3-6
主催:RX Japan株式会社
公式サイト:https://www.cbw-expo.jp/ja-jp/about/l5g.html
※1 「凸版印刷、自社工場に環境データ自動収集システムを構築」 2021年10月26日発表(https://www.toppan.co.jp/news/2021/10/newsrelease211026_3.html)
※2 ZETA
英国ZiFiSense社が開発した、超狭帯域(UNB: Ultra Narrow Band)による多チャンネルでの通信、メッシュネットワークによる広域の分散アクセス、双方向での低消費電力通信が可能といった特長を持つ、IoTに適した最新のLPWA(Low Power Wide Area)ネットワーク規格。LPWAの規格のひとつであるZETAは、中継器を多段に経由するマルチホップ形式の通信を行うことで、ほかのLPWAと比べ、基地局の設置を少なくでき、低コストでの運用が可能な方式として注目されています。
※3 「凸版印刷、製造DX支援ソリューション「NAVINECT(R)」の周辺機器連携機能でZETA連携開始」 2022年2月3日発表 (https://www.toppan.co.jp/news/2022/02/newsrelease220203_1.html)
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以 上
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