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インターステラテクノロジズの超小型人工衛星用ロケットZERO、姿勢制御用ジンバルの性能取得試験を実施

(2022/12/13)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:株式会社ツクリエ

インターステラテクノロジズの超小型人工衛星用ロケットZERO、姿勢制御用ジンバルの性能取得試験を実施

宇宙輸送機器メーカーとして福島県初進出、福島支社で初の重要試験

株式会社ツクリエ(本社:東京都千代田区 代表取締役:鈴木英樹)が共同事業体として運営する、南相馬市産業創造センター(MIC)(所在地:福島県南相馬市)に入居しているインターステラテクノロジズ株式会社は、ロケットの姿勢を制御する「ジンバル機構」の性能取得試験を2022年12月6日、福島支社にて行いました。



低価格で便利な宇宙輸送サービスを通じて、宇宙の総合インフラ会社を目指すインターステラテクノロジズ株式会社(本社:北海道広尾郡大樹町 代表取締役社長:稲川貴大 以下、インターステラテクノロジズ)は、ロケットの姿勢を制御する「ジンバル機構」の性能取得試験(以下、本試験)を2022年12月6日、福島支社にて行いましたのでお知らせいたします。本試験は福島支社で初めての重要試験となりました。

福島県では原発事故からの産業回復を目指す国家プロジェクトが進んでおり、インターステラテクノロジズは宇宙輸送機器メーカーとしては初めて同県に進出しました。

日本はロケット打上げ方向となる東と南が太平洋に開かれた世界有数の好立地にあり、製造業の強固なサプライチェーンも有するという、世界でも数少ない宇宙産業に適した国です。インターステラテクノロジズは国内にロケット製造のサプライチェーンを構築し、宇宙産業を日本の次のものづくり産業とするため、今後も事業に邁進してまいります。



自社設計によりスピーディーで低コストな開発を実現

インターステラテクノロジズの超小型人工衛星打上げロケット「ZERO」(以下、ZERO)は1段目にエンジン9基、2段目にエンジン1基が付く2段式ロケットとなっています。エンジン1基ごとの噴射の向きを制御するジンバル機構は技術力が求められる部品で、福島支社と東京支社を中心に開発を進めてきました。

ジンバル機構は、伸縮することでエンジンの噴射の向きを制御するアクチュエータ―2基と、エンジン部を支えるジンバルジョイントなどで構成されています。開発期間は約1年で、2022年6月から部品単体での試験を進めてきました。本試験では各部品を組み合わせたジンバル機構全体として、設計通りの速度や精度、制御が達成できているかを確かめました。

インターステラテクノロジズのジンバル機構は、計3回の宇宙到達実績のある観測ロケット「MOMO」の経験やノウハウを生かして自社開発しており、スピーディーで低コスト、ZEROに最適化した設計を実現しています。アクチュエータ―には油圧式ではなく、最新技術である電動モーター式を採用している点も特徴で、部品の簡素化と制御機能の強化を図っています。


試験概要




試験名称:ジンバル機構性能取得試験
試験目的:設計通りの性能を発揮できているかを確認すること
場  所:インターステラテクノロジズ福島支社(福島県南相馬市産業創造センター)
試験日時:2022年12月6日
試験結果:規定の性能通り出力できることを確認した


急成長する宇宙市場、課題は宇宙輸送

世界の宇宙市場は年々拡大しており、2040年には今の3倍近くとなる110兆円の巨大市場に成長すると予測されています(*1)。特に小型サイズの人工衛星の需要が大きく伸びており、衛星を使ったインターネット通信の普及、衛星データを活用した「超スマート社会」の実現など、幅広い分野への波及効果が期待されています。

一方、急拡大するニーズに対し、衛星を運ぶための唯一の手段となるロケットは、国内の打上げ回数が年数回と世界シェアの約2%(*2)にとどまっており、国内の衛星打上げ需要は海外に流出しているのが現状です。さらに、ウクライナ戦争の影響で世界の宇宙輸送の約2割を占めていたロシアのロケットを日本や欧米諸国は使えなくなるなど、宇宙輸送能力不足が宇宙利用拡大の世界的なボトルネックとなっています。

経済安全保障の観点からも各国とも宇宙輸送の強化が急務となっており、日本では2022年5月に宇宙開発戦略本部で発行された「宇宙基本計画工程表改訂の重点事項」において「民間の小型ロケットの事業化を促進するなどにより、我が国の宇宙輸送能力を抜本的に強化する」と明記されたほか、2022年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針2022)」でもその能力を強化する方針が示されています。

*1 デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 *2 Space Launch Reportより試算


原発事故の産業回復、宇宙が重点分野に

福島県では原発事故で失われた浜通り地域の産業を回復するため、新たな産業基盤の構築を目指す国家プロジェクト「福島イノベーション・コースト構想」が行われています。

今後大きな成長が見込まれる宇宙産業はプロジェクトの重点分野の一つとなっており、インターステラテクノロジズは2021年7月、宇宙輸送機器メーカーとして初めて福島県に進出、2022年2月には福島県南相馬市と連携協定を結びました。本試験は「地域復興実用化開発等促進事業」で採択されたテーマ「民間企業による低コストな超小型人工衛星打上げロケットの開発」の一環で実施しました。


部品製造に福島県浜通り地域の企業が参画

ZEROは、世界的に需要が大きく伸びている超小型の人工衛星を、宇宙空間(地球周回軌道上)に運ぶための小型ロケット(長さ25m、直径1.7m、総重量33t)です。海外のロケット会社と引けを取らない国際競争力のあるロケットとして、初号機打上げに向けた開発・製造を進めています。

インターステラテクノロジズは設計から製造、試験まで自社で一気通貫しているのが特徴です。福島・東京支社ではジンバル機構のほかに、人工衛星を収納するフェアリング部、ロケットの頭脳に当たるアビオニクス(電子機器)の開発・製造を行っています。

宇宙産業は世界的に“官から民へ”の流れが進んでいます。インターステラテクノロジズは宇宙産業を日本の次の成長産業とすることを目指しており、部品製造にはもともと製造業に強みのある福島県浜通り地域の企業7社にも参画いただくなど、メイド・イン・ジャパンでのロケット開発・製造に取り組んでいます。





インターステラテクノロジズ株式会社 会社概要

インターステラテクノロジズは、低価格で便利な宇宙輸送サービスを提供することで、誰もが宇宙に手が届く未来の実現を目指すスタートアップ企業です。北海道大樹町に本社を置き、東京支社と福島支社、室蘭技術研究所(室蘭工業大学内)の4拠点で開発を進めています。

観測ロケットMOMOでこれまでに計3回、国内民間企業単独として初めて且つ唯一の宇宙空間到達を達成、次世代機となる超小型人工衛星打上げロケットZEROの開発を本格化させています。人工衛星開発の100%子会社Our Starsも設立し、国内初のロケット×人工衛星の垂直統合サービスを目指しています。



所在地 :北海道広尾郡大樹町字芽武149番地7
代表者 :代表取締役社長 稲川 貴大
事業内容:ロケットの開発・製造・打上げサービス
HP)https://www.istellartech.com/


南相馬市産業創造センターについて

2020年9月、福島県南相馬市に先端技術の開発支援を目的としてオープンしました。福島ロボットテストフィールド至近の立地を活かし、日本全国から技術系のスタートアップや支援者が集まっています。すでに実証実験を起点としたエコシステムが形成されつつある場所です。

HP)https://mic-info.org/


株式会社ツクリエ 概要

起業家に寄りそう「Startup Incubator」

ツクリエは事業を作る皆さまを応援するプロフェッショナルとして、起業支援サービス事業と、価値を創造するクリエイターの皆さまを支援するクリエイティブ創造事業を中心に事業展開をしています。

起業を目指す方や起業家を支援するイベント企画、相談事業、アクセラレーションプログラムの開発から、起業家との協同事業、商品開発、プロデュースなどを行っています。

HP)https://tsucrea.com/


本件の取材に対する問い合わせ

インターステラテクノロジズ株式会社
広報 高橋聡実(たかはし さとみ) / 菊谷朋香(きくや ともか)
Mail:press@istellartech.com  TEL:01558-7-7330

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